私は、常に揺れている。
たぶん、ずっと揺れている。
以前は、この揺れをなんとか止めようとしていた。
この揺れが、私を不安にさせた。
揺れなければ、不安にはならない、と思った。
揺れたら、負けだ。
ある日、氣がついた。
この揺れは、いのちの呼吸。
揺れているということは、私が生きているということ。
この揺れは、私の全部ではない。一部に過ぎない。
そうしたら、この揺れは、ゆりかごのように私を安心させた。
安心した向こうには、揺れていない静かな何かがあった。
相変わらず、私は揺れている。
そして今は、この揺れを楽しんでいる。