BBC放送の「Japan's Secret Shame」をニコニコ動画で見ることができました。www.bbc.com
「不起訴になった事件を取り上げるなんて」云々かんぬんというご意見もあるようですが…その方はこの番組を最初から最後まで本当に視聴されたのか?という疑問が湧いてきます。
BBCは詩織さん側のことだけでなく、詩織さんに対して否定的な意見をお持ちの杉田水脈議員にもちゃんと取材をして、ご本人の意見もきちんと放送しています。
「不起訴になった事件」のことだけでなく、社会的なサポートのことなども。
うすうすはわかっていたことですが…事実を見せられると、レイプが社会的に抹消されていた「問題」なんだと実感せざるを得ませんでした。
通報先に男性の担当者しかいない(のがほとんど)ってものすごく怖いことで、ほとんどの被害者は、あえてそこに行こうとはしないでしょう。傷つけられるのがわかっているのですから。
でも…詩織さんより上の世代である私がそんな風に思っていたことが、結局『日本の秘められた恥』を育ててきてしまったのかもしれません。
正直、最初から最後までちゃんと見るのは、痛いことでした。
でも一番痛かったのは、詩織さん自身でしょう。
自分よりとても若い彼女が、本当にからだを張って血を流しながら、現実と向き合っている姿に心打たれました。
カメラの前では毅然として冷静に当時の事を語っていましたが、おそらく何度となくフラッシュバックが起こったのではないでしょうか?
プライベートな守られている空間、例えば、カウンセリングのような場でも、そのときの「事」を話すのは容易なことではありません。
話すことは「放す」、とも言われて、もちろんそれがトラウマからの回復プロセスにもなるわけですが。反面、トラウマの再体験になることもあり、また新たなトラウマの種になることもあります。
詩織さんの事をただ「強いですね。すごいですね」と言うことはしたくない。彼女は確かに強い、と思いますが、ただ「強い」だけではあれだけのことはできない、と思うのです。
私がいくら考えても想像しても、それらをはるかに超えた大きく深い傷を、おそらく受けているだろう、と思うのです。
詩織さんが「これが自分だったら、自分の家族だったら、と考えてほしい」と言っていたように、他人事でなく自分事として考えてみる。
よく言われる言葉だけど、本当にガチでやったら、かなり痛いし、今まで自分が氣がつかなかった傷に向き合うことになるかもしれない。それでも、向き合わなければならない、のだと思う。そうすることで、詩織さんが受けた傷を共有できるかもしれない(全然足りないだろうけど…)。
毎朝痴漢に合うことが女子高生の"Daily life"って、やっぱり変ですよね。
私が見たのはこちらです。
伊藤詩織 Japan’s Secret Shame (日本の秘められた恥) - ニコニコ動画
他にもアップされていました。いつまで見られるかわかりませんけど。
どちらも日本語字幕はありませんが、日本で取材されている所は日本語で話されているし、英語わからなくても結構わかるところがあります。詩織さんの英語もわかりやすいし。
こちらは別の番組ですが、日本語字幕つきです。
彼女がちゃんと息ができる場所、安心して表現できる場所があったことは救いです。日本ではなかった、ですが。
約1時間の番組をフルで見る時間がない方は、こちらのreviewが参考になります(注:英語)。
www.theguardian.com
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