ある日ある時、新宿駅を歩いていたら、言葉が上から降ってきた。
「誇り高くあれ」
何の脈絡もなく、ふいに、やってきた。
それは、私の「分析したい」脳をすり抜け、私のからだにストンと落ちてきて、胸のある場所にピタッとはまった、ジグソーパズルのピースみたいに。
はまった途端に、脊柱管に何かが通って、背骨がすっとのびた。
そして、胸にはまったそのピースが呼吸を始めたら、自然と胸がひろがって、呼吸が深く楽になった。
胸が傷つかないように守っているかのような猫背気味の姿勢は、矯正せずともなくなっていた。
猫背矯正のために調べた知識で、いろいろ注意していたときは、疲れて疲れて、その割には効果が持続しなかったのにね。
そのときの私に必要だったのは、「誇り」という言葉だったらしい。
普段、「誇り」とか言わないもんね。
では、「誇り」って何?
辞書によれば、このように書かれている。
「誇り=ほこること。自慢に思うこと。また、その心。」
「誇る=得意のさまを示す。自慢する。いい気になる。光栄とする。」
辞書の意味でみると、明らかに違和感。。。
だけど、その言葉は、わたしのからだにピタッと納まった。
しばらくして、この妙な感覚は、教えてくれた。
言葉は「音」なんだ。
「意味」で伝える、つなげるんじゃない。
「音」で伝える、つなげるんだ。
言葉は意味も大事だけど、音がもっと大事ってこと、かな・・・
「あなたのからだは、あなたの食べたものでできている」とよく言われるけど、
それより
「あなたのからだは、あなたの言葉でできている」。
人生は面白い。