昨日はファーストディ割引だったので、映画『新聞記者』観てきました。
そんなに大きなホールではなかったけど、割引日だったせいもあり(?)満員でした。
権力とメディアの裏側を描くサスペンス・エンターテイメント。
現実を想起させるような要素も散りばめつつ、あれこれ飽きさせないストーリー。
知らぬ間に息を殺して観ている、自分に何度も気がつく113分でした。
観終わったあと、「シーン」と重い空気を飲み込んだようで。
窮屈さと憂鬱さと無力感で、ちょうど今の梅雨の空気のように頭もからだも湿気て、だるーくなりました。そのだるさの中に、言いようのない悲しさが漂いました。
たぶん「ラストシーン」のせい?
だからと言って、あの終わり方が悪かった、とは全く思っていなくて。
むしろ、よかった…
ラストの、主演二人(シム・ウンギョンと松坂桃李)の表情に、その「絵」に埋没していくような感覚が起きていて、
埋没した途端にエンドロールが流れ、ブツっと切り離された自分は、突然「リアル」に放り出され浮かんでいるような、感じがしました。
小雨の中、駅まで歩いていくうち、徐々に「リアル」に着地していって、「おもしろかったな〜」と改めて思いました。
主演のお二人はじめ、キャストが良かったですね。
松坂桃李さんは、私はテレビドラマのイメージしかなかったので、「よくこの役やったな〜」と。
若いエリート官僚、杉原の悲哀、板挟み感の表現がたまらなく良かったです。
いい役者さんですね〜。
そして、松坂さん演じる杉原の上司、多田が、こわーいのですよ!
なんでしょう?あのサイボーグ感!!
周囲から流れてくる冷気が、こ、こわい!!まさしく「ザ・権力」!
・・・だけど、一官僚に過ぎないのですよ。
田中哲司さん、うますぎる。
シム・ウンギョンさん演じる新聞記者の吉岡は、最初「ちょっとダサくし過ぎじゃない?」と、少々の違和感あって観ていたのですが。
漢字で表される「新聞記者」という存在のイメージどおり、で、それがいいのかも。
吉岡のまっすぐさ、とか、温度低い感じの頭脳明晰さ、とか、垣間見える、心の奥の熱いもの、とか、よく伝わってきました。
シム・ウンギョンさんの哭きは、心エグられました…
吉岡が日本人の父と韓国人の母を持つアメリカ育ち、という設定も、良かったかと。
日本の「しがらみ」にドップリはまらない、ハマっていても「外」の目が自然に作動する、みたいな雰囲気が、よかった。
なんというか…それがちょっとしたドライ感を与えてくれていて、私が直後に感じた「湿気」に溺れずに済んだ、という感じ。
最後に、光の色について。
シーンが官庁になると、光が青白くなるのですよ!蛍光灯の色をもっと青味強くした感じ。
あれは、空気がよく表現されていましたね〜。
あの光の色で、田中哲司さん演じる多田の怖さが倍倍増なわけです。
まさしく、血の通わない「ザ・権力」。
いい意味で「日本映画」を感じさせない、映画でした。
人情ドラマもあるけど、クール。
これが令和、なのかも??ね。
人生は面白い。
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