一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

『神話の力』Vol.2 神と人間

前回に引き続き、ジョーゼフ・キャンベルです。
第2回め見ました。


『神話の力』 ジョーゼフ・キャンベル × ビル・モイヤーズ Vol 2 神と人間

今回もズキュンときたとこ、へ〜と思ったとこなど書いていきます。

キャンベルによれば、キリスト教的思想は「自然は堕落させるもの」と捉えており、それゆえ、生命に対する見方も否定的である、と述べています。

例えば、神話や聖書にも出てくる蛇が表す象徴について。
蛇は、過去の殻を脱ぎ続けて生き続けるものであり、生命力のシンボルです。
多くの社会では、それはプラスのイメージで捉えられています。時間が支配するこの世界で、死を超えた生命の力を表しています。毒蛇のコブラだって、インドでは神聖な動物であり、ビルマでも雨をもたらし命をもたらしてくれる神聖な物となっています。

でも、キリスト教においては蛇は悪です。聖書でも、イブに禁断の実を食べるようにそそのかした悪者として登場します。
“なぜならば、(キリスト教において)生命は悪であり、自然的な衝動はすべて罪深く、洗礼や割礼によってのみ救われる、とされて (21:36)” いるからです。
このキリスト教的生命観のため、同じく生命の象徴である女性は、悪へ導く悪しき者として、堕落をもたらすものとして描かれています。

彼らがどうして「命は悪」と考えたか?

“生命は実におそろしいもの・・・・・。生きるということは、他のものを殺して食べるということを本質的に含んでいるから” (22:45) これはこれで道理にかなっていますね。

“自分も悪の一部なんです。自分も誰かに害を及ぼしている。” (23:17)

“永遠はまさに、今ここに、時間から切り離されて存在するものなのです。今ここで永遠を見い出せなければ、どこにも見い出せないでしょう。「今ここで」が肝心です。” (25:23)

“私が言いたいのは、それでもすべてを肯定すべきだということです。・・・・この世は今あるままで素晴らしいんです。・・・・・・・目覚めるためには恐れないことが必要なんです。” (26:30)

“あらゆる神、あらゆる天国、あらゆる世界が私たちの内に存在しています。それらは夢が拡大されたものです。夢は肉体のいろいろな器官の衝突し合うエネルギーがイメージとして現れたものです。神話も夢と同様のものです。” (27:00)

また、キャンベルは、神話が持っている4つの働きについて語っています。(33:50)

1. 私たちを神秘の領域に導いてくれる。あらゆるものの奥にある神秘に氣づかせてくれる。
2. それに氣づくと、宇宙は私たちにとってひとつの神聖な絵画のようになり、それを通じて、超越的な神秘にいつも語りかけられる。
3. ある社会を成立させたり維持したりする、つまり、社会生活における倫理的な法を与える。
4. 教育的な機能。神話は、どんな状況にあっても人間らしく生きることを私たちに教えてくれる。

神話がなくなると、これらの働きも失われるということです!! 

どんな人生を選んでも真理を実現することはできます。森に入って瞑想する人生でもいい、俗世にとどまって仕事一筋に生きてもいいし、家族との愛に満ちた時間を尊重してもいい。どんな生き方でもかまわないんです。” (42:00)

深い体験が得られるのは、この世においてなんです。(今ここで?)そのとおりです。” (43:07)

この世は美しさに満ちているから、今ココにいないともったいないですね!

 

人生は面白い。