一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

乗れなかった波は、実は存在していない…のでしょう

目には見えないけれど、確かに、生活・・・というか、人生には波がある。

しーんと静まり返って、さざ波の一つも立っていないようなときもあるし、
次から次へと、一つの波がまだ打ち寄せてきている最中に、別の波が押し寄せてくる時もある。
次から次へと来るペースに、自分がついて行かれなくて、見逃すときもある。

乗れずに見逃した波を脇に眺めながら、少し恨めしげになる自分がいる。
あ〜、これにタイミングよく乗り継いで行かれたら、あそこまで行けたはず…
あ〜、〇〇がこうなっていれば、この波にも逃すことなく乗れてたはず…

実際には起きていない「たられば」が、だらだらダダ漏れ、あてどなく湧いてくる。

実際起きたことではなく、自分の考え、思いで、人は悩み苦しむ。

・・・とは本当だな、

と実感している今宵です。

 

人生は面白い。 

バクロスTV見てたら、生活クラブ勧めたくなった

バクロスTV、FBでシェアされてきました。


バクロスTV#1 テレビでは話せない!ここだけの本当の話!!市民バクロスTV 第1回 今、食があぶない!

今、9回めまで公開されています。

まだ全部は見切れていませんが、1回が20分弱なので見やすく、要点もよくまとまっています。

「市民からの質問!」コーナーは「あるある!」話なので、最悪時間がない方はそこだけ観てもいいかもしれません。

質問コーナーで面白かったのは、#3農業の回(9:15〜)です。


バクロスTV#3 テレビでは話せない!ここだけの本当の話!!市民バクロスTV 第3回 今、農業があぶない!

「自然栽培や無農薬の野菜を作っても『高い!量が少ない!』とクレームがきて、誰も喜んでくれていない気がする。つらい」という農家の方からの質問。
「辞めた方がいいんじゃないでしょうか」と岡本よりたかさんが答える(笑)厳しい…意識を変えないと!ということですね。

私は農業やっていませんが、この農家の方の言われること、なんとなくわかります。
慣行栽培の(普通にスーパーとかで売れられている農薬散布された)ものしか買ったことがなくて、ちょっと「自然栽培」という雰囲気で買ってみた方はほとんどそう思うんじゃないかな。

「味でわかる」ってよく言われるけど、「わからない」方多数います。

人は慣れた味の方を初めは選びます。
化学調味料(化調)で味付けされた料理の味に親しんでいれば、化調入りの方がおいしく感じます。化調の味は強いので、それに馴れていると微妙な味はわかりづらいものです。

とはいえ味覚は変わります。

味を感じる器官である味蕾(みらい)を構成している味細胞は4日〜1ヶ月(論文では「味蕾細胞」と記載)で生まれ変わります。ま、味覚は、記憶とも関係していますから、細胞だけの問題ではありませんが。

映画『よみがえりのレシピ』の渡辺智史監督が以前、子どもの味覚について危機感を持っていると語られていました。おそらく『在来作物で味覚のレッスン』構想中の頃だったと思います。
子どもの中で、野菜の味がわかる子とわからない子がいる。話を聞いてみると、「味がわからない」子は、わかる子に比べてインスタント食品を食べる頻度が多かったそうです。でも何度か食べるうちに、初めは感じなかった味がわかるようになってくる、と。

「高い!量が少ない!」と言うクレームは、食べ物を単なるモノ(たべものと呼びますが)としてしか見ていないということでしょうね。食べ物が生き物であることを忘れ、野菜も工場で作られる工業製品(工場で作られている野菜もありますけどね)と同じなのでしょう。
それがどういう環境で作られているのか?どういう過程で作れられているのか? それを知ることが、遠回りのようでいて確実なことなのでしょう。

やっぱり岡本さんがおっしゃるように、教えることが重要ですね。

農薬の規制はEUの方が厳しく、日本は緩い、とよく聞きますが、それは「市民が動いている」(#3農業の回(4:40〜))から。市民サイドから要請をあげて、国に対して働きかけている、と言うお話。

ということは、農薬に関してゆるゆるの今の状況は、私たちが作り上げたということですね。

なんとな〜く「お上がなんとかしてくれる」「下々で言っててもしようがない」的な発想がこびりついています…私。

農薬や遺伝子組換えに対して厳しい規制をしているヨーロッパは、黙っていてできたものではなく、みんながリスクを勉強して声をあげて対話して、その上で作り上げてきたものなのですね。

ローマは一日にてならず、です。

農薬、添加物、遺伝子組換えが氣になるって方、生活クラブおすすめです。
生活クラブ生協はいろいろある生協の一つなのですが、生活クラブ独自の厳しい基準に基づいて食の安全に取り組んでいます。

  • 食品添加物:国で認められた食品添加物(天然香料と一般飲食物を除く)814品目(品目数は2015年9月18日現在)のうち、生活クラブ許容の食品添加物は85品目、約10.5%にまで削減(2016年9月現在)。
  • 残留農薬の基準目標は「国基準の1/10未満」(2016年7月現在)。定期的に残留農薬検査を実施。毒性の強い農薬を「削減指定農薬」と位置づけ削減をすすめている。
  • 放射能対策:3.11以後行ってきた放射能検査数は日本一。2017年7月31日現在の検査数は99,644件。放射能の自主基準値を2016年4月以降、従来の1/2以下に引き下げ。2016年6月からは、高精度の放射能検査が可能な「ゲルマニウム半導体検出器」を導入し、ベビーフードや粉ミルクなど子育てを応援する「すくすくカタログ」の食品はすべて「不検出」を自主基準。
  • 国内自給力アップを目指す:1,672の加工食品が国産原材料を80%以上使用(2013年度現在)。9割以上を輸入に頼っている飼料も、自給力向上のため飼料用米や飼料用稲の国内生産を推進中。
  • 遺伝子組み換え(GM)対策:日本では、原材料の重量に占める割合が上位3位に入らないもの、または原材料の重量に占める割合が5%未満のものには、遺伝子組換えの表示義務はありません。生活クラブでは、表示義務のない5%未満の微量原材料にいたるまで、生産者の協力を得ながら、遺伝子組み換えでない(Non GM)原料に替える対策を実施。GM原材料が使われる可能性のある品目の85.7%はNonGM(2016年3月末現在)。要対策品のほとんどは1%未満の原材料です。
  • 食品の包材も無添加に:添加物を可能なかぎり排除した食品包装用の「無添加追求フィルム」を開発し、利用。

他にもいろいろありますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。

私は生活クラブを利用しているので、他の生協についてはわかりません。こちらのサイトがわかりやすかったので、シェアいたします。
amatou-papa.com記事内の「サービス比較」表には、生活クラブ:お得なお試しセット 、加入特典が「なし」となっていますが、期間限定で提供することがあります。また、お住いの地域によって特典も異なるので、詳しくは下記サイトをチェックしてください!
www.seikatsuclub.coop最後は、生活クラブおすすめ記事になってしまいました…けど。

バクロスTV見ていたら、「生活クラブ、対策済みじゃん!」(種以外)と思ったので、書いちゃいました。

みんなでサステイナブルなひとになろう(笑)

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人生は面白い。

柿を皮ごと食べる

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先日雑談中、なんだか柿の話になり、「柿の皮を食べる」 ことを聞いて、びっくりしました。

皮と身の間にいちばん栄養がある、野菜や果物って多いです。

ご多分にもれず、柿もそのようで。だから皮も食べた方がいいよ、というお話。

10syoku.jp

ぶどうは皮ごと食べる派(食べる前に重曹水につけ、しっかり洗います)なのですが、柿は試したことがありませんでした。

ちょうど柿が家にあったので、早速皮ごと食べてみました。

お味は・・・食べられないことはないけれど、とても美味しくはない、という結果でした。

それ以後、皮ごと食べるのを続けていて、味には慣れましたが、やっぱり皮剥いた方がいいですね、私は。

でも良いこともあります。「食べ過ぎないこと」です。

柿はからだを冷やす作用が強いので、食べ過ぎに注意が必要と言われています。
冷やす作用を緩和するため、体を温める作用のあるシナモンやクローブなどスパイスと一緒に食べることを勧めている本もあります。

私も柿好きなので、ついつい食べちゃいます。

…が、皮付き柿は、そこまで食べたい氣分にはなりませんので、食べ過ぎる心配がありません。

西式健康法では、ビタミンCが豊富に含まれている柿の葉茶を推奨しています。
あまりクセがなく飲みやすく、ノンカフェイン。

 

人生は面白い。 

膿み出しか過剰反応か、よく見よう

ビデオニュース・ドットコムを知ったのは、3.11直後。
福島原発事故の報道をみて、「よくわからん」と思い、いろいろネットで検索していたところ、小出裕章氏がビデオニュースで話されているのを見て、このメディアの存在を知りました。
当初は会員登録せず、ダイジェストか無料の回のみを視聴していましたが、2014年から会員になっています。
そのあとめっきりテレビを見なくなり、たま〜にテレビを見ると頭痛がしてくるので、テレビ自体を手放しました。
飯田哲也さん、矢作直樹さん、野口のタネ野口勲さんを初めて知ったのも、ビデオニュースでした。

今週はこちらです。

【ダイジェスト】郷原信郎氏:過剰コンプライアンスが生む日本企業の不正ドミノ

神戸製鋼に続き、東レの子会社や三菱マテリアル子会社など日本を代表する素材メーカーで製品検査データによる改ざんが発覚し日本ブランドの信用の失墜につながることを懸念する声も上がり始めているニュースです。

「不正」「改ざん」「隠蔽」など胡散臭さプンプンの言葉で、さも鬼の首を取ったかのような雰囲気が漂っていますが…

「大企業、今までうまいことやりやがって、バレてざまあみろ」で済むお話では全くありませんでした。

本来でしたら、こういうとき存在意義を発揮するのが第三者委員会なのですが、残念ながら日本では違ったものになっているので、そういう動きも生まれない、とか。
経産省が、実は足元をぶっ壊している、とか。

日本社会のダメさ加減をこれでもか!と突きつけられました。Ummmm。

Part2の最後の方で、宮台さんが神経症的社会の特徴を指摘されており、「表現と表出の違い」を述べられています。

SNSのおかげで誰でも表現できる環境に生きています。巷に溢れている「表現」の数々、実は多くは「表出」だったり。表出は「溜飲が下がる」からスッキリする、そしてわかりやすいのね。
私もうっかりしていると、表現したつもりが「表出」になっていたりして…氣付き続けていくこと大事ですね。

私の勝手な偏見ですが…社会活動にとても熱心な方々に「表出系」が結構混じっている場合があり(ま〜、どこにでも混じっていらっしゃるのだけれど…)、うっかり会ってしまうととても帰りたい氣分になります(実際立ち去ることも)。
話逸れました…

ビデオニュースで話された内容は、郷原氏のブログにも書かれていますので、ご一読を。
nobuogohara.com

または、ビデオニュース・ドットコムに会員登録してご覧ください。

月額会費500円+消費税で、この内容充実ぶりはすごい!!(注:私はビデオニュースの回し者ではありません。)

 

人生は面白い。 

おんぶが見直されている?

生活クラブ連合会が発行する機関紙『生活と自治』11月号に掲載されたアズマカナコさんの連載は「おんぶ」について。

アズマカナコさんは、東京郊外で、冷蔵庫や洗濯機などを持たず、環境負荷の少ない暮らしを探求しながら3人の子どもを育てている方です。

以下のような本を書いていらっしゃいます。

もたない、すてない、ためこまない。身の丈生活

もたない、すてない、ためこまない。身の丈生活

  • 作者:アズマ カナコ
  • 発売日: 2015/03/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
布おむつで育ててみよう

布おむつで育ててみよう

  • 作者:アズマ カナコ
  • 発売日: 2009/06/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
電気代500円。贅沢な毎日

電気代500円。贅沢な毎日

  • 作者:アズマカナコ
  • 発売日: 2013/04/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

アズマさん、はじめは抱っこ派でした。保健師さんから、「赤ちゃんはお母さんの顔が見えると安心する」と言われ、(略)はじめのうちは抱っこをしていた。だけど、抱っこをすると重心が前に寄ってしまい、(略)これでは、いつか転倒したり、体を痛めてしまうような気がした。

学生時代、大きな荷物を背負って山登りをしていた経験があるアズマさん。赤ちゃんと出かける時も背負った方が楽なのではないかと思い、お子さんの首がすわるのを待っておんぶを試してみた。すると体も安定して動きやすかったので、それからはほぼおんぶで出かけているそうです。

日中一人で家事と育児をこなす時にも、おんぶが役立つというアズマさん。スキンシップをとりながら、同時に家事も行えるからだ。(略)赤ちゃんと自分のどちらにとっても良い気がすると感じられています。もっとおんぶの良さが見直されるといいなと思う。と結ばれています。

先月の松田恵美子先生の身体感覚講座で、やはり「おんぶは良い」というお話がありました。

おんぶをすると、仙骨がしっかりと立つ仙骨立てないでおんぶすることも可能ですが、ものすごく重さを感じてからだが大変です…)んですね。この「立つ」感覚が大事です。

実際自分でやってみるとわかるのですが、氣持が全然変わります。

仙骨を立てて、ついでに尾骨も、犬が尻尾をフリフリするような感じで立てた姿勢のとき。
なんだか楽しくなります、嬉しく感じます。犬って嬉しいとき尻尾フリフリしますよね?あの氣分です。

反対に、仙骨を丸めて尾骨もその中に隠すようにした姿勢のとき。犬が怖がって尻尾を隠すあの姿勢です。
その姿勢をすると、心は内に閉じて、外部に対してビクついた感じになり警戒感が増します。ちょっとした刺激を攻撃されたように感じて、反撃したくなります。「内に閉じこもる」か「周りを攻撃したくなる」か、その両方の衝動が起きてきます。

姿勢によって、氣持、心の状態が変わるんですね。そういえば、NLPにそういう(姿勢で心を変える)技法がありましたっけ。

おんぶは、嬉しい氣持を生み出す仙骨が立った状態を作ります。おんぶをしているお母さん、おんぶされている赤ちゃん、双方が、仙骨の立った状態になります。その状態は、からだにとっても心にとっても、心地よいものです。

昔の女性は、何人も子どもを産んでました。赤ちゃんをおんぶしながら、家事や農作業をしていました。
おんぶは産後の骨盤を元に戻すことに役立ち、おんぶ生活が、何人も子どもを産める丈夫な女性のからだを作っていたのではないか、ということでした。

仙骨も立った状態のおんぶ、が重要です。そうすると、からだを痛めない、重さを感じない(全く感じないわけではなく、軽く感じるということです)おんぶになります。
重さを骨盤で受け止めるように、赤ちゃんをなるべく高い位置(自分の腰より高い位置)で背負うと、そうなります。

「おんぶいいよ」という記事、結構ありますね。
脳の発達にも効果がある、体幹が鍛えられる、とかさまざまな効果が認められています。
私が昔聞いたのは、「おんぶは、赤ちゃんがお母さんと同じ目線になるのがいい、その目線から、赤ちゃんは世界・社会を学ぶ」ということでした。
childcare-child.com

おんぶで寝た赤ちゃんを起こさないように、下ろすやり方もありました。

 

ikuji-log.net

おんぶ、からだにも心にも良さそうですね。

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人生は面白い。  

緒方議員のニュースで思い出した昔のこと

最近、何かと思います。
「日本は先進国と思っていたけれど、それは幻なんじゃないか?」

先日の飯田哲也さんのお話を聞いたとき
このTweetを見たとき。

そして、少し前から話題の、熊本市議会議員の緒方夕佳氏が子連れで議会出席した件。

こちらは、ご本人のインタビューです。
miyearnzzlabo.com

私は子どもなしではありますが、女性なので、緒方氏応援寄りです。

「単なるパフォーマンスじゃない」とか「預ける先があるのなら、そこに預ければいいんじゃない」とか「わがまま」とかそういう声もあるでしょう。
多分20年前くらい…だったら、私もそういう反応をしていたかも。「そんなの身内で収めろよ」とか、「自分のツテでどうにかしろ」とか、「周りに迷惑かけるなよ」とか、そんな感じ。

かつて子育てや介護は家族内の問題でした。が、家族形態や社会の変化で、それでは持続不可能になってきている。ので、子育てや介護などは社会の問題として考えよう、という流れのはず…ですよね?

なのに、なぜだ??この逆流が行政の場で起きちゃった。

市議会」という場所で起きたこともインパクト大。行政は、結局「子育て」を個人の問題としてしか考えていないんだ…女性に活躍してほしいと言いつつ、それを阻んでいるという風に見えてしまいました。

このニュースは、BBCでも取り上げられました。

www.bbc.com

記事の後半を引用します。

日本では非常に伝統的な性別の役割が存在し、多くの女性が、結婚して子供ができると退職している。
安倍政権は何年もの間、母親が出産後も仕事を続けやすくなるよう取り組んできたが、こうした努力にもかかわらず、日本での男女性差は大きく開いたままだ。
世界経済フォーラムによる2017年版男女格差報告で、日本は144カ国中114位となっている。 

「男女格差報告」の114位は最低記録更新だったとは!

報告書は日本の結果について「政治参画の項目が後退したものの、経済参画の項目の特筆すべき進歩で埋め合わせている」と指摘 しています。
緒方議員のことは、この報告書を証明する形になってしまいました。

www.huffingtonpost.jp

日本の状況しか知らないと、見えないこと、あります。

以前働いていた企業で、働く女性の出産にまつわる対応に驚いたことがありました。それは約25年前です。

あるアメリカ企業の日本オフィスで働いていたとき、同僚が妊娠しました。産休をとり職場復帰している先輩社員もいたので、既に制度や手続きは確立されていました。その同僚は、普通に「産休をとり産後復帰する」つもりでした。

そこには、数ヶ月前に邦銀から転職されてきた「総務部長」がいました。
彼の妻は専業主婦で、どうやら幼児教育や幼児心理学に詳しい方だったようです。

その総務部長は本当に親切心で、その同僚に「子どもは母親とずっと一緒にいるべきだ、少なくとも3才ぐらいまでは。子どもの情緒や成長にとって大事な時期だから、その時期に母親が離れるのは良くないよ」と話しました。それを聞いた同僚は特にそれを「嫌がらせ」と受け取ったわけでなく、頭の固いおっさんのたわごと(彼女はそうは言ってませんでしたが)ぐらいにしか聞いていませんでした。

そして、そのことを何気ない世間話として、アメリカ本社からのエクスパットの同僚に話したところ、大事件となりました。

その話は、直ちにアジアのリージョナルヘッドに報告され(まず東京所長へ報告されるのが筋でしょうが、彼が総務部長を引っ張ってきた張本人だったので、エクスパットはアジアのヘッドに話を通したんでしょう)、彼女はいろいろ詳細を事情聴取されました。リージョナルヘッドからは「〇〇(総務部長の名前)が言ったことはこの会社のカルチャーとは違うから。引き続き、あなたには働いてほしいと思っている。何かあったらすぐ私に言って」と念を押されたそう。

その後、本社のハラスメント相談窓口みたいな担当からもコンタクトがあり、困ったことがあったらすぐ連絡するよう言われたそうです。

渦中の同僚は、単なる世間話で話したことが大事件になり、若干困惑氣味でした。

私も「さすがアメリカの会社だ!」とびっくりしました。と同時に、その対応の迅速さに感動しました。人権、とか、差別、とかに対する感受性が全然違う。差別を感じさせることがあった時の対処法がしっかり決まっているのです。ほんと、カルチャーショックでした!

その後、何かの機会に東京所長と話した際、このハラスメント疑惑の話が出てきて…海外勤務ありの邦銀出身の所長は、事の重大さがいまいちお分かりになっていないご様子でした。過剰反応なんじゃないか的な雰囲気が言葉の端々にダダ漏れていて、「総務部長は△△さん(妊娠した同僚)のことを心配して、親切心で言ったんだよ」と。

その部長に嫌がらせの意図はなかったのだから、ハラスメントではない、という理屈は、25年前すでに通用していませんでした(日本の会社は知りませんが)。
当時の私も「え〜!ここまでするんだ!?」と正直なところ思いました。

今となっては、あれは立派なセクハラでパワハラだった、とわかります。

私の昔話はセクハラ・パワハラ疑惑でしたが。。。

何でしょうね、この鈍さ、この阻まれ感。ジェンダーギャップの最低記録を更新した日本にふさわしいニュース、っちゃあそうなんだけどね。

閉塞感と共にいろいろググっていたら、駒崎弘樹さんの書いたものを発見。
www.huffingtonpost.jp
沖縄の北谷町議会は、子育て中の町議の相談を受け、保育スペースを提供することを決めた、とのこと。そういう町もあったということは、嬉しいニュースです。

 

人生は面白い。

飯田哲也さんの話で「革命」を感じた

環境エネルギー政策研究所 所長の飯田哲也さんのお話、聞いてきました。

タイトルは「地域・市民が起こす自然エネルギー革命」。いや、ほんとに革命的でした!

自然エネルギーの世界は、AI分野に負けず劣らず急激に進化しているらしい。
今年の6月に生活クラブのまち・からきたでも上映会をやった『日本と再生』で報告されている状況から、また更に進んでいるそうです。

www.nihontogenpatsu.com

自然エネルギーの技術はどんどん進んでいて、発電コストは安くなり、発電量は急速に拡大しています。

今や、「太陽光は割高なエネルギー」というのは昔の話になりました。
太陽光パネルの値段は5年で1/5に、バッテリーの値段は5年で1/4になっているそうです。
1980年頃、カリフォルニアとデンマークで最初に始まった風力発電は、10年で10倍のスピードで世界のシェアを伸ばしています。
1994年に日本で最初に始まった太陽光発電は、7年で10倍のスピードで世界のシェアが上がっています。10年後の2027年には、太陽光は石油を超えて第一のエネルギーとなるのではないか、という試算も。

こんな記事、見つけました。

techon.nikkeibp.co.jp

なのに、日本は。。。自然エネルギーについては、利点は説明せずに問題点ばかりを指摘。

自然エネルギーよりも原子力を推進?経済産業省が開始した国民向けの情報発信 | 自然エネルギー財団

経産省はもう、そういうところなんだ…と諦めるしかないのでしょうかね〜。

ここで思い出す、宮台先生がしばしば言及されていた「日本(政府、官庁と言った方がいいかも)は外圧でしか変わらない」問題…

「外圧でしか変わらない」問題、ここではちょっと置いといて…

自然エネルギーへのシフトの代表として、デンマークが紹介されていました。
自然エネルギー100%アイランド、サムソ島のことも。この島へ視察に訪れた最初の外国人が飯田さんだったそうです。このエネルギーシフト実現の立役者、ソーレン・ハーマンセン氏は、今学校(サムソ・エネルギー・アカデミー)をやっていて、自然エネルギー導入に関する方法などを教えているそうです。飯田さんが言うには、ひたすらディスカッションだそうです(「バイキング・デモクラシー」という言葉を使っていました)。
コミュニケーション、とても必要で大事なんですね。


SAMSØ ENERGY ACADEMY

サムソ島の話を聞くと、エネルギーだけの問題でなく、コミュニティー、地域の在り方も変わっていく必要がありそうです。

「上から目線」から「地域からの協働」へ
「パワーエリート」から「民衆のパワー」へ
(この「パワー」はエネルギーとしてのパワー、権力としてのパワー両方を意味しています)

 

では、日本はどうでしょうか?

会津電力の社長は、地元の老舗造り酒屋の代表です。地域の自立の重要性を痛感して、電力会社を立ち上げられました。

aipower.co.jp

新潟のおらって市民エネルギー株式会社は「市民エネルギー」の電力会社です。

oratte.co.jp

こちらでも、ご当地エネルギーレポートいろいろ読めます。

私の出身地、小田原のレポート見っけ〜。ほうとくエネルギー

communitypower.jp

ただいま契約中の生活クラブエナジーの記事も(少し古いけど)。

communitypower.jp

以前お話をうかがった高橋真樹さんのブログもおすすめです。

ameblo.jp

いろんな所で、タネは芽吹いていますね。

ベランダ発電とかやってみたいな〜。ソーラーパネル、バッテリーの値段も下がるでしょうから、もっとお手軽に買えそうな期待が膨らみます⤴️

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人生は面白い。