一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

「暇と退屈の倫理学」を読んで高校時代を思い出す

高校のとき、倫理(倫理学)という科目がありました。
内容は、いろんな哲学者・思想家の考えを学ぶような授業でした。もうむか〜しのことなので、詳細は忘れましたが、哲学・思想学っぽい感じかな。

担当教師は、いかにも「哲学」やりそうな、メガネで髪は長め(長い前髪、耳が隠れて襟足にかかるくらい)、神経質そうだが、目には子供っぽい光がある、おじさんでした。
授業じゃないときその先生がどんな風だったかはよく覚えていませんが、廊下や教員室でたまーに見かける先生は、内省的な雰囲気に包まれていたように記憶しています。
普段物静かな様相の先生が、倫理の授業中は、唇の端に唾を溜めながら、熱く滔々と語るのです。その話っぷりは、授業というより、ある物語を聞いているようでした。

元来あれこれ思索するのが好きなので、哲学・思想の話はどんぴしゃり、ハマりました。

そこには今まで聞いたことのないような世界の捉え方、解釈の仕方があり、悩める思春期にちょっとした光を与えてくれました。
と言っても、ある哲学に救われた、とか、この思想で悩みがなくなった、とかそういう訳ではありません。

そこに広げられる、結論の出ない思索、矛盾を孕んだ結論等々は、正解が一つでない世界、正解さえない世界を教えてくれたような氣がします。「考えたいように考えていいんだよ」と言われたような感じです。
世界は想像していたより、だいぶ、いや、想像することができないくらいもっと広いらしい。人は、想像していたよりもっと一人一人が違っていて、同じ「人」とは思えないくらい矛盾している、そして、矛盾していてもいいんだ。

・・・と、今の私がその頃を思い出して言葉にしましたが、当時はモヤッとして言語化できなかったですね。モヤっとしながらも、光の粒が見えてくるような感覚でした。

暇と退屈の倫理学 増補新版』を読んだ後、そんな高校時代を思い出したのでした。

 

「より多くの人に読んでもらうような工夫をして」いただいたおかげで、2日で読み終えました。

著者の國分功一郎氏はあるインタビューで「哲学のない時代は不幸だが、哲学を必要とする時代はもっと不幸だ」と語っておられます。
「自分が幸せだ」と思っていたら、哲学を必要としないですかね?
そんな状態でも「どうして私は幸せなんだろう?」って(私みたく)考える人には哲学は必要かも。ま〜「どうして幸せなんだろう?」って思うこと自体が、既に「不幸」だとも言えますけど。

哲学は「考える」「自分の内面を見つめる」という行為のきっかけになった氣がします。
ある人が考える思想、ある人が導き出した真理を「わかる?わからない?私はどうだろうか?」と、自分に照らし合わせるために少し立ち止まる、自分の内面に少し耳をすませる。
その「少し」をすることで、自分の考えが単なる反応だったとわかったり(だからと言って、反応はなくなりませんが・・・)、無意識の中にあった事から意識に上がってきたりして、今までの自分の世界や常識に風穴が開きます。
もちろん、それは哲学でなくてもできますが、手段がいろいろあるのはいいんじゃないでしょうか?

哲学を必要としている時代は「目覚めたがっている」人がたくさんいることのサインだと思うのです。

私が読んだのは増補新版でしたので、付録が付いてました。この付録「傷と運命」が、よりツボでした。

「サリエンシー saliency」の概念の紹介と熊谷晋一郎氏の「疼痛研究」は、慢性疼痛の捉え方に大きなヒントを与えてくれそうです。

痛みは記憶と深く結び付いています。その身体の痛みは心のものかもしれません。心の痛みは身体のものかもしれません。あるいは、身体と心両方かもしれません。
「刺激を避けるにもかかわらず、刺激がなければ不快な状態に陥る」という矛盾も、私たちは肉体だけでない証といえます。

注釈を読むと、この付録のアイデアは、熊谷晋一郎氏からのコメントと共同研究によるものらしいです。その成果をまとめた共著を準備中とのこと。これが國分氏の最新刊『中動態の世界 意志と責任の考古学』なのかと思ったんだけど、共著ではないから違うのかな?
こちらも面白そう!

人生は面白い。

緑茶を飲もう

久しぶりにアンドルー・ワイルの本を読みました。

 
 『心身自在』。

こんなタイトルだったっけ?と思ったら、昔はタイトル違ったみたいですね。
初めて読んだときは『癒す心、治る力 実践編―8週間で甦る自発的治癒力』でした。
旧タイトルどおり、その前に出た『癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか』の実践プログラムと体験談が書かれています。
食事のこと、サプリのこと、メンタルなこと、スピリチュアルなこと。Body〜Mind〜Spiritの全方向から考えられた8週間のプログラム。
徐々に、レベルアップしていくように設定されているので、自分の食生活、生活習慣を変えようと思っている方には参考になります。

改めて読んでみて、結構日本の食材が推奨されていることに氣がつきました。
豆腐、とか、舞茸、とか。

そして、緑茶。コーヒーの代わりに緑茶を飲むことを何度も推奨しています。

あまりにも身近過ぎて忘れていましたが、緑茶は優れた健康飲料なのです!
含有成分は、今ではおなじみのカテキンのほか、ビタミンC、カフェイン、アミノ酸(テアニン)など。
伊藤園のサイトによれば、緑茶一杯のカフェインは15〜30mgで、かなり強い興奮作用を起こすはずなのですが、テアニンのおかげで興奮作用が穏やかになるそうです。

もともと私は緑茶好き。同じくお茶好きの友人と共に「茶っくればばぁ」を名乗っています。
その友人と一緒に茶飲み話をしていると、1Lのポットが何度も空になるくらい緑茶を飲みます。これは、さすがに飲み過ぎだけど・・・

確かに、緑茶はいいです。

じゃあどんな緑茶でもいいのか?・・と言ったら、違うかと。

やっぱり、誰が作っているのか?どのように作っているのか?が大事です。
茶葉を直接お湯に入れるのですから、無農薬の方がいいですよね。

ここ3年くらいは、こちらのお茶を取り寄せています。

www.issin-en.com

特上・特選月の雫は、自信作といわれるだけ、美味しいです。

でも普段は、強火仕上げの釜炒り茶(月の雫に比べるとワイルドな感じ)とか、徳用茶とかです。時々、業務用も買います(どんだけ飲むんだ!)。

そして、玄米茶もうまい!
というか、一心園さんの玄米茶を飲んで、玄米茶好きになりました。以前は玄米茶、苦手でした。

やはり、誰が作っているかで変わりますね〜。
「〇〇が苦手」「△△はいまいち・・」などと思っていても、単に、そこのモノがダメだっただけで、違う生産者(この場合)のは良かった!ってこと。

そのモノがダメ、な訳ではなく、その作り手がダメだったというケース、大いにあります。

あと紅茶も、一心園さんの愛飲してます。

ときどき、体調によって、紅茶を飲むと胃が痛くなったり氣持ち悪くなったりすることがあるのですが、こちらの紅茶はそれがないのです。私に合ってるんですね!

・・・と、一心園さんのこと熱く語ってしまいましたが。

「こちらのお茶を試して見よう」と思ったきっかけは、お茶ネタとは関係ないところでした。

風水です✨

風水パワースポット紀行』で紹介されていた茶園です。
 

一心園さんの茶畑があるところは、四神相応という龍穴なのです。
なんかご利益ありそうでしょ??

さらに、著者の山道帰一氏は台湾の国家資格「評茶師技術士」でいらっしゃるので、お茶にはうるさい方らしい。
そんな方のオススメ茶なら、飲まない理由がないでしょ!

取り寄せてみたら、やっぱり美味しかった! てな訳で、すっかり一心園ファンです。

私が鍼灸をやっている神楽坂で、施術後お出ししている緑茶、ほうじ茶、紅茶は一心園さんのです。
「おいしいですね」と言われた方にはもれなく、一心園さんのこと熱く語ってます(笑)

amazonでも買えるようです。

そういう訳で、皆さん、もっと緑茶を飲みましょう!

 

人生は面白い。

御目出糖という和菓子

はり灸 一香堂の神楽坂出張所の最寄り駅は、もちろん神楽坂駅なのですが、私はJR飯田橋駅を使っています。

運動と散歩がてら、飯田橋駅から18分の道のりを楽しんでおります。

当初は、飯田橋駅西口に出て、神楽坂下から早稲田通りを延々と上り、神楽坂上、そして神楽坂駅の方まで上っていってました。
坂道の上りはきついのですが、神楽坂の雰囲気を感じながら歩いて行くのは楽しいものでした。

ある日、JR飯田橋駅の東口にはエスカレーターがあることに氣がつきました(遅すぎ…)。キャリーバッグを持っていくので、エスカレーター、エレベーターはありがたい(^^)

試しに東口の方から行ったら、とっても楽なことがわかりました。熊谷組の前を通って、牛込消防署の方へ行くルートです。上り坂がゆるゆるとしているので、キツくない(一ヶ所だけ急坂があるけど、距離が短い)!

それからは専ら、こちらのルートを使ってます。

ルート変更に伴って、いいだばし萬年堂の前を通ることになりました。

お店の入り口に貼ってある「御目出糖」の文字がいつも氣になっていて・・・

数日前に、ようやくお店を訪れ購入。

御目出糖」と「ありが糖う」です。名前もいいですね〜。食べるといいことありそうな(笑)
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いただいたチラシによれば、「御目出糖」はテレビ東京和風総本家で「ニッポンの百年手みやげ」で紹介されたそうです。

小豆餡に米粉を混ぜ、そぼろ状にして蒸しあげたお菓子です。

しおりに「もっちりとした舌ざわりが独特の風味」と書いてありますが、本当に“もっちり”してます。米粉の食感なんですかね。うまいです🖤 絶対また買います。
「ありが糖う」の方は、白餡です。
どちらも美味しかったですが、どちらかと言えば「御目出糖」の方が好みかと。
同じ製法で抹茶が入った「高麗餅」を次回は食したいです。

店頭で衝動買いしてしまった「本わらび餅」。鹿児島産「本わらび粉」100%。いや〜買っちゃうでしょ!当日が賞味期限です。
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いいだばし萬年堂さん、7月に夏の感謝祭をやるそうで。

7月28日(金)と31日(月)は、260円の「御目出糖」が140円で、ありが糖う・高麗餅・御目出糖の3種セット、780円なのが490円で。

これは行かなくちゃ!

 

人生は面白い。

職人が作るスニーカー

私は職人好きである。

この靴を買った理由もそれである。

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職人によるハンドメイドにこだわっている、広島のメーカー。

www.spingle.jp

スニーカーは安いのでよかった私なのだけど。

「職人」というキーワードにつられた。

もちろん、履き心地は抜群!

同時に、これ履いて歩いていると、なぜだか楽しい。

靴底が地面に当たる感じ、とか、歩いている時に自分のからだに起こっている体重移動、とか、つま先が地面を蹴る感じ、とか、靴の中の皮が自分の足を包んでいる感じ、とか、足裏が靴内のクッションを感知する感じ、とか。
いろいろイロイロ感じて、異様に楽しくなるのだ。

靴との一体感はある。だけど、確かに靴の存在は感じる。靴重めだしね。

歩きやすい、のだけど、それだけで果たして、こんな喜びを感じるものか?
とにかく楽しくなるのである。

これも、職人のなせる技なのでしょうか。

オンラインショップはこちら

 

人生は面白い。

豆富かすてら

今から6年くらい前に、セキュリテというところで、あるお店の応援ファンドを購入しました。

www.securite.jp

支払留保(分配金)が(わずかに)溜まった、というメールが最近来たので、出金するつもりでしたが、セキュリテストアでお買い物もできるそうなので、こちらを取り寄せしてみました。

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豆富かすてらという秋田県横田市周辺のローカルフードだそうです。

www.akita-fujikura.com

豆富だから、大豆風味がして、甘さは控えめ。ちょっと伊達巻にも似た食感(伊達巻より甘くないです)。

HPによると、レンジで温めると出来立ての食感に近づくそうだけど…
うち電子レンジないので、残念(^^;)

次回は、豆富かすてらの進化版、高級バージョンのふくらを是非食してみたいです。

 

人生は面白い。

「年収90万円で東京ハッピーライフ」

この本、すっごく面白いです!いろいろなところでツボりました。

年収90万円で東京ハッピーライフ』。ちょっとタイトルがキラキラしてますが、内容はあまりキラキラ系ではありません。

20代で世を諦め、あんまり働かなくなり、(当時)東京多摩地区で「隠居」されている30歳男性のお話です。

こちらの本は二冊目で、『20代で隠居 週休5日の快適生活』が前著のようです。

著者の育った環境も何氣にサラッと書かれていますが、家族とかイジメとか、結構壮絶です。

自分がもっと若い(著者と同じ年齢)ときに読んでいたら、もれなく私はキレていたでしょう(笑)「人生、なめとんのか〜!!」みたいに。

ほんと、人の数だけ生き方というのはあるわけで。

こういう風に考えている人がいる、こういう風に生きている人がいる。それを知るだけでも、世界は広がります。

普通(って何 笑)に生きていると、うっかり「他人との比較」レールに乗ってしまいます。「こうであらねば」「これをしなきゃ」など知らないうちに、自分に手枷足枷をはめて動きづらくなり、息がつまり、自分が呼吸困難に陥っていることすら、氣がつかなかったりします。

この本を読んだら、そういう方も、自分が窒息死寸前だったと氣がつくんじゃないかな〜。

私は、隠居はできないけど、若干引きこもり体質なので、この著者の書いてあることに共感するとこ、結構ありました。

衣食住の話は、いわゆる「スローフード」的発想だし。『「食」で、ひとはつくられる』と書いていらっしゃるとおり、「食べる」ことをとても大事にしているのもいいですね。

そして、必ず「自分で実感する」というメッセージ。

そう、最後は、自分なんですよね。

誰もが、自分自身の手で、心の中に伽藍を建てるしかないんです。 (p.180) 

著者のブログ、ありました。今は台湾にお住まいのようです。
ameblo.jp

こちらの対談もいい!「私」はいない、とか、ジェットコースターの例え、とか、深いです〜。

www.ohtabooks.com

「個性重視」と言われているけど、圧倒的に流れている同調圧力
なんでしょうね〜、これ。この無言の同調圧力から、いじめって生まれる氣がする。

しかも、うっかりしていると、自分も圧力かけている側になっていたりして。

これも「毎日の微調整」が必要ですな。

 

人生は面白い。

忘れてました、ミニマリストへの道

今日、本当に久しぶりに、あるブログを見ました。

私がミニマリストにハマっていた当時、このお二方のブログを愛読していました。

MalzackさんとCrispy Lifeさん。

blog.malzack.com

crispy-life.com

いつ自分が「ミニマリスト」を連呼していたか忘れていたので、ブログ検索してみたら、2014年でした。

hitokadoh-aider.hatenadiary.jp

 

久しぶりにのぞいたMalzackさんのブログは、ますますシンプルになっていて、禅っぽくなっていました。日付はURLにしか載せていないから、ブログというより、今やエッセイのサイトですね。

Crispy Lifeさんのブログはより軽快な感じに。彼女のブログは、ミニマリストというより、ファッション関連記事が好きでした。今のはHPみたいで、探しやすいです。

やっぱりお二人の書く文章は好きですね。

私自身は、ミニマリスト熱は冷め、モノの数減らしは止めてます。

モノの数は、若干増えましたね〜。

今日、久しぶりにお二人のブログを見て、ミニマリスト熱再燃、か?!

 

 人生は面白い。