今朝、久しぶりに般若心経を唱えました。
3.11から10年経ちました。
あの時から、もう10年経ったのか…という思いと同時に、確かに10年経っているという思い。
当時、会社員をしていた私、勤務中に地震が起きました。
勤務先は、東京駅近くのオフィスビルの28階。
28階だと震度3ぐらいでもかなり揺れる。免震作用なのか、ゆ〜らゆ〜ら揺れている時間も長くなる。
10年前の3月11日、私は初めて地震酔いをした。
立っていることもやっとで、揺れのせいか視界がブレた。
オフィスに設置してあるスライド式の大きなファイルキャビネットが、端から端まで左右に滑っていってたな。その音もすごかった。
十勝沖地震を体験した同僚が、ちょっとフラッシュバックを起こしていた。
地震も何度か来たんだよね。収まった、と思ったら、また揺れ出したりして。
そして、非常階段で一階まで避難したんだった。
28階から非常階段を下っていったのは(避難訓練をサボっていたので)初めて。
その日の靴が踵低くて歩きやすいのでよかった、としみじみ思った。
非常階段を降りている最中にも、地震が来て、ビルが軋む音がした。
ギギギーっという音を聞きながら、ひたすら階段を降りる。ずっと一方向に降りていくと、三半規管弱めの私は目が回ってきて気持ち悪かった。
軽い船酔い状態だったからか「なんか、タイタニックみたいだ・・・」と思いながら降っていった。
一階に集まり無事を確認した後、帰れそうな人は帰ってよい、ということになった。
当時戸越銀座に住んでいた私は、歩いて帰ることにした。
帰る途中、人だかりができていてテレビを見ていた。そのときに津波の映像がちらっと見えた。けど、早く帰りたかったので、少し立ち止まっただけで通り過ぎた。
電車は止まっていたけれど、車は走っていた。
バスもかろうじて走っていた。途中まで乗っていこうかと考えたけど、満員だったし、大渋滞で全然進んでいないのを見て、諦めた。
ぞろぞろ歩いて帰る人の列、あの光景も異様だった。
妙にハイテンションで笑い合っているグループがいたりして。
去年春の緊急事態宣言中の東京の風景も映画みたいだったけれど…今思うと、10年前のこのときも映画のワンシーンみたいだった。
品川まではあまり疲れを感じなかったんだけど。品川を過ぎてから、段々と足が重くなり、歩くのに疲れてきた。どこかで休みたかった。
あの日の夜は結構風が強くて、とても寒かった。春なのに凍えそうだ、と思ったのを覚えている。
五反田駅に近づいてきたあたりで、営業している店があるのが見えた。休んであったまりたいと思って行ったけど満席で、そのまま歩き続けた。
家についた後テレビを見たはずだが、あまり覚えていない。
その翌日から、リモートワークになった。
それ以前からリモートワークのテストはしていたので、支障はなかった。システムにはちゃんとつながったし、スピードも問題ないし、顧客からの電話も自宅に転送された。
でも、だ。電話やメールをしてくる会社の方々は、どうやらほとんどが出勤しているようなのだった。
まぁ、電車はほとんど動いていたみたいだったし、出勤するのは当然ちゃあ当然なのでしょうが…
このbusiness as usualの戻り方、すごくない?、と私は若干怖さを感じた。
あんなに大災害があっても、休むことを許さない、落ち込む隙すら与えない、みたいな。
いや、これはもちろん、利点でもあるのだけど・・・
このときは「外資系で働いていてよかった」と心底思った。
その後、原発が爆発し、ここでも書いている原発報道の空っぽさに遭遇するわけなのですが。
3.11が私に大きな影響を与えている理由の一つが、福島原発事故です。
原発のリスクは認識してはいました。
短大のとき、ディベートのトピックが原発で、pro(賛成)とcon(反対)の原稿を作るのに、付焼き刃にいろんな資料をみんなで集めたことがありました。
けどそれは、机上の話、リスクはあっても実際起こる可能性は果てしなく低い、みたいに、なんの根拠もなくうすらぼんやり考えていました。
チェルノブイリもありましたが、それは遠い国での出来事でした。
でも、起きてしまった、日本で。しかも東京もかなり汚染された、という。自分事になったわけです。
10年経ちましたが、原発事故は"under control"とは言い難い状況です。
10年前加須へ避難されていた方達、ニコラパレでお会いした福島の方々は、今どうしているのだろう?
無関心につかまらないように、と改めて心に留めた10年目の3.11。
人生は面白い。
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