アリス・ミラー著『魂の殺人』読みました。
いや〜、かなりしんどかった…
読み終わるまで、いろいろ色々大変だった。
興味ある話であるし、内容もとても興味深い・・・のではあるのだけれど、
「見たくない」と主張する見えない私が、しばしば文章をすっ飛ばす。
読んでいてふむふむとうなづいていたはずなので内容が頭に残らない、という軽い記憶喪失のような状態に、しばしば見舞われた。
だって、読んでいると、いろいろ痛いのだ。
しつけ、とか、教育、とかいう名の行為が、子どもたちへの虐待になっている、という事実。
これらが、悪意から発するものであれば、まだわかりやすいだろう。
大方は「善意」なのだ。
多くの大人たちは、子どもの為を思って、それらを行う。
子どもが立派な人に育ってほしい、という思いで、それらをしているのだ。
昔の「教育書」に書かれている内容が、あまりにもおぞましく・・・
これだと、教育熱心で「子どもの育て方」なんぞを勉強しちゃった人の方が、危なくなっちゃってないか??
この本には、ヒトラーの家族環境、幼少期の育てられ方が随分と詳しく紹介されている。
父親には殴られ鞭で打たれ嘲笑され、そして、母親は助けてくれない。
表現されない痛み、苦しみ、恐怖、憎しみは、心のうちに溜まっていき、奥深くしみついて、ヒトラーその人の一部となった。
もちろん、だからと言って、彼がしたことの罪は帳消しになるわけではなく・・・
かと言って、これは彼一人を裁けば終わりか?というと、それは違う。
じゃ、親が悪い、と糾弾すれば終わりか?というと、それも違う。
言えるのは、私たちの中には、認識されない痛みや憎しみがあって、それは代々引き継がれてきた、ということ。
明らかに虐待とわかる暴力以外に、大人たちが「最高の理想のため」と称しておこなう教育で痛めつけられている事態が数多くある。
結局根本的には子どもの幸せを願って行われているのではなく、教育する側の人間の権力および復讐欲を満足させるために行われている
教育が存在しており、
その教育によって痛めつけられる一人一人の子どもだけでなく、もしかするとその結果、私たちすべてが犠牲としてその教育から被害を蒙る可能性がある。
ある心理学者が言った「みんな誰しも、傷ついた子どもなのです。」 という言葉は、比喩的な表現ではなく、ガチで現実なのだ。
救いとしては、痛みや憎しみ(要するに負の感情) そのものが原因ではない、ということ。
痛みや憎しみ(要するに負の感情)を感じる、認めるのは、辛い、時もある。
けれど、それらを無視したり拒絶したりせず、
ちゃんと体験され表現され続けていくことで、創造力とか勇気とかが生まれる、のだ。
訳者の山下公子さんが、ご自身が子育てに直面して戸惑い、驚き、悩んでいた時期に、この本に出会った、とのこと。
訳者あとがきにもしかしたら私のような苦しみをかかえている若い母親が他にもいるのかもしれない。結婚していなくても、母親でなくても、女でなくても、わけのわからない不安や焦燥や怒りの発作に苦しんでいる人たちがいるのかもしれない。もしかしたらこの本は、そういう人たちに「わかってくれる人がいた」という安堵をもたらし、日々生きてゆくための勇気を支えてくれるものになるかもしれない。(略)そんな思いが私にこの本の翻訳をさせたのです。
と書かれています。
まさしく、そんな本になっていました。
こちらの本は、時々見ているYouTubeチャンネル『一月万冊』で、安冨さんがご紹介されていました。
安冨さんが選挙活動のとき言われていた「子どもを守る」という言葉の深さを実感できる本でもありました。
先月観た映画『プリズン・サークル』の内容ともリンクしてましたね。
hitokadoh-aider.hatenadiary.jp
この本を読むことが一つのセラピーになります。
ヘビーな部分もありますが、ぜひどうぞ。
人生は面白い。
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