一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

「GMOを食べたくない」という自由

先日伺ったJESの「緊急レポート」セミナーで遺伝子組み換えの話を聞き触発され、昨晩こちらを見ました。


Genetic Roulette The Gamble of Our Lives

2012年のアメリカのドキュメンタリー映画遺伝子組み換えルーレット-私たちの生命(いのち)のギャンブル』。字幕なしで、がんばって見ました(笑)

遺伝子組み換え作物GMO)の危険性とともに、なぜFDAが許可したのか?も取り上げられていました。GMOのタネと除草剤のセット販売で有名(だけじゃないけど)なモンサント社FDAの癒着ぶりなども。GMOが原因と考えられる疾患も様々取り上げられていました。例えば、アレルギー、不妊、がん、自閉症等々。ヒトだけじゃなく、環境、家畜への悪影響もあります。

GMOは何に使われているでしょうか?
家畜の飼料の多くがGM大豆、GMトウモロコシを使っています。加工食品の原料としても、多くの食品にも紛れ込んでいます。

この映画では粉ミルクが取り上げられており、多いものだと66%も配合されていました。
youtu.be

これに関してはいいこともありました。この映画が出た後、米国のNo.1粉ミルクメーカーであるSimilac Advanceは2015年に、非遺伝子組み換えの原料(Non-GMO)で作る粉ミルクを提供することを発表しました。
www.nytimes.com

危険性が認知されることで社会・企業が方針を変えた良い例です。

日本の粉ミルクメーカーは非遺伝子組み換え(Non-GM)を使っているとされています。

けれど、日本では「5%以下の意図せぬ混入にはGM表示義務がない」ので、本当に混入していないか?調べようがありません。
現行法だと、氣をつけて表示を確認してもわからないものがある、ってことです。日本の場合、知らないうちに結構な量のGM食品を口にしている可能性が大です。
gmo.luna-organic.org

ここで引用させてもらったサイト「サルでもわかる遺伝子組み換え」は、わかりやすいです。GM食品に関する基本的情報はカバーされています。

「危険性はわかったけど、じゃあどうすればいいの?」という方はNon-GM生活ガイドをぜひ参考にしてください。

個人的に「要注意」と思ったものは、

  • 肉・卵・乳製品等:日本に輸入されるとうもろこしの3/4は家畜飼料。大豆はその多くがまず搾油用に回されますが、その搾り粕はやはり家畜飼料となります。家畜の餌は遺伝子組み換え作物の最大の用途です。肉・卵・乳製品を食べることで、間接的にGMOを摂取していることになります。私が利用している生活クラブが扱っているのは、NonGM飼料で育てている生産者が作った乳製品です。
  • 醤油:原材料欄に「国産大豆」とか「大豆(国産)」または「大豆(遺伝子組み換えでない)」などと書いてあれば、大丈夫です。(略)遺伝子組み換え大豆を使った醤油は、麺つゆやポン酢醤油、焼き肉のたれなど、醤油を含む調味料に重点的に使われている可能性があります。醤油は発酵食品だからからだにいい、と食べていても、本当にその醤油は大丈夫でしょうか?醤油に限らず、原材料を見ることは基本ですね。
  • てんさい糖:からだを冷やすと言われている砂糖ですが、サトウキビより北で獲れるてんさいの方が陰性が弱い、と聞いて一時期使っていました(今はサトウキビ100%の素精糖ですが)。国内ではGMてんさいの商業栽培はされていませんので、原料が国産であれば大丈夫です。ただし表示義務がありませんので、海外産のものは遺伝子組み換え原料である可能性があります。
  • 大豆タンパク:本来は表示義務がありますが、原材料の4番目以下の場合、表示しなくても済んでしまいます。ハム、かまぼこなどの魚肉練り製品、ハンバーグなどに含まれる場合は要注意です。

サイトをご覧いただければわかるとおり、添加物が多いです。Non-GM対策としても添加物を避けることは有効なようです。

このページの終わりは「自炊しよう!」。イラストのにゃんこも言っています「『打倒モンサント!』とか叫びながら、外食ばかりしてにゃい?それじゃあGM食品たべまくりで、モンサントを応援してるのと同じだにゃ」。
HAHA、耳痛いですね〜(汗)
でも・・・きっとNon-GMのお店もあるはず、探して行きましょう。

生活クラブにGMのコラムありました。参考サイトはこちらのサイトですけど。
seikatsuclub.coop

今年3月28日に消費者庁より、GM表示に関する検討会(「遺伝子組換え表示制度に関する検討会」)の報告書が公表されました。その説明会が4月にあった模様。

gmo.luna-organic.org

上記によると、今回の検討結果唯一変わるのが、「遺伝子組み換えでない」と表示を許される要件です。今までの「意図せぬ混入率5%以下」から「遺伝子組み換え不検出」へと厳格化されることになります、とのこと。

意味がよくわからなかったので、消費者庁のページから「遺伝子組換え表示制度に関する検討会報告書」をダウンロードしてみました。

この部分(報告書11ページ、② 「遺伝子組換えでない」の表示方法の「イ 整理の方向性」)のことですね。

「遺伝子組換えでない」表示が認められる条件については、大豆及びとうもろこしに対して遺伝子組換え農産物が最大5%混入しているにもかかわらず、「遺伝子組換えでない」表示を可能としていることは誤認を招くとの意見を踏まえ、誤認防止、表示の正確性担保及び消費者の選択幅の拡大の観点から、「遺伝子組換えでない」表示が認められる条件を現行制度の 「5%以下」から「不検出」に引き下げることが適当と考えられる。

(強調は引用者付与)

具体的な変更時期は明記されていなかったので、「今後そういう方向で考えていく」という程度ですかね。

この報告書で初めて知ったのは、「遺伝子組換え不分別」の表示義務があるってこと。

現行制度において、分別生産流通管理(IPハンドリング)が行われたことを確認した遺伝子組換え農産物及びこれを原材料とする加工食品には「遺伝子組換え」である旨を、遺伝子組換え農産物と非遺伝子組換え農産物が分別されていない農産物及びこれを原材料とする加工食品には、「遺伝子組換え不分別」など遺伝子組換え農産物と非遺伝子組換え農産物が分別されていない農産物である旨を表示することが義務付けられてい る。

(強調は引用者付与)

皆さん、ご存知でした?

「遺伝子組換え不分別」の表示の意味が分かりにくいという消費者の意見や消費者意向調査において「遺伝子組換え不分別である旨の表示」に関する認知度が3割にとどまっている状況がある。と報告書にも書いてありました。GMOにいいイメージがない現状では、よっぽど良心的なメーカーじゃないとこんな表示しないと思いますけどね…

GMOの危険性については、もちろん賛否両論あります。

GMOラウンドアップ」と言えばよく出てくる、巨大腫瘍ができたラットの写真があります。
matome.naver.jp

こちらの論文が元ですが、その後実験欠陥が指摘され撤回されました。これも事実です。

過度に危険性を煽るような情報提供についての、ご指摘もあります。
www.foocom.net

なので、最終的には自ら判断していただくしかないのですが。

食べる自由もあれば、食べたくない自由もあります。「GMOを食べたくない」選択も尊重される制度になることを望みます。 

ちなみに、モンサントGMOでしたが、バイエルが買収した結果、モンサントという社名はなくなります(2018年6月4日リリース)。今後「モンサント」は製品のブランドネームにのみ使用され、バイエル製品のラインナップの一部となるらしいです。
www.businessinsider.jp

 

人生は面白い。

 

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