ベーシック・インカム提唱者でもあるルトガー・ブレグマン。
「ベーシック・インカム」というのを知ったのは、毎度おなじみビデオニュースのこちらの放送でした。
初めてベーシック・インカムのことを知ったとき、私の頭は拒否りました。
「何にもしないでお金が自動的にもらえるってダメでしょ。誰でも、しかも無条件って、堕落するでしょ!」なんて具合でした。
いろいろな利点を並べられても、当時の私はそれらを理解することは難しく、想像することすらできませんでした。
でも、強い拒否感を残したがために「ベーシック・インカム」という言葉は事あるごとに私の周辺に浮かんできて、そのたびに自分の反応が徐々に変わっていくことに氣がつきました。
そこで、冒頭のルトガー・ブレグマンです。
貧困は「人格の欠如」ではなく「金銭の欠如」である
ごく当たり前のことです。とってもシンプル。
でも「貧困」の人たちへの反応は、「その人の責任」「やる氣の問題」といった「人格の欠如」を指摘する声が多い。
なぜなんでしょうね?
「働くもの食うべからず」という呪いのせい?
「自分は嫌な仕事でも我慢しているのに、なんで我慢しないんだ?」という根性論?
「楽してもらうだけなんて、許さない!!」という変な正義感?
これ、以前の私が思っていたことなんですが、今書いていて息苦しい…
こんな息苦しかったら、生き辛いですね。
「やってみたい」「やってみよう」という意欲を持つのも大変ですね。
ひっそりと息しているんだかわからない状態で、籠っていた方が安全だ、って思いますね。
こういうことの領域は「心理学」とか「哲学」とかが担当だと思っていました。
でも…いくら「個人的」に対処していても、それを阻む「世の中」の仕組があったら?そっち側も対処することが必要、です。
ブレグマンの著書は「ベーシック・インカムが夢物語ではない」ことが書かれています。彼がジャーナリストでもあるせいか、学者先生が書く本に比べて、私には読みやすかったです。
隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働
- 作者: ルトガーブレグマン,野中香方子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/05/25
- メディア: 単行本
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その後(今現在ですが)、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』を読んでいます。
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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こちらの本でも、ベーシックインカムのことが触れられています。
現在はお金には人を動かす力がありますが、生活するためにお金を稼ぐ必要のなくなった人からすれば、(中略)なければならないものではなくなっているはずです。(中略)現在の経済では最も強力なお金を稼ぎたいという欲望(金銭欲)が、報酬として機能しなくなることが想像できます。
(赤字強調は引用者付与)
う〜ん、すごいですね!!
今の枠組みの発想からは、出てこない。
わくわくする!!
と同時に、このシステムが日本で機能するという期待感が持てない、という絶望感を今は感じていて…
・・・でも、日本全体でなくても、実現可能な「地域」はあるでしょう。
人が仕組を変える、のだけれど、仕組で人も変わる。
いま私たちが考える「人」の定義とは全く違った「人」になっているんじゃないでしょうか?それは、どんな「人」でしょうね?
そういう仕組の中で、あなたはなにができますか?あなたはなにがしたいですか?あなたはなにをしますか?
という問いが私の中でぐるぐる回っています。
あなたは、なにをしたいですか?
人生は面白い。
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