うすうすわかっていたのだけど、ソレは想像していたより、とてつもなくデカかった…という。
- 作者: ジョーナ・バーガー,吉井智津
- <http://blog.hatena.ne.jp/hitokadoh/hitokadoh-aider.hatenadiary.jp/edit?entry=17391345971618080253#wysiwygspan class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー: 東洋館出版社
- 発売日: 2016/12/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
自分で考えて自分で決めた、というプロセスに、どの程度周りの影響が及ぼされているかってことはあまり考えない。
そりゃ多少、影響はされるでしょう。いろいろリサーチもするし他者の意見も聞くし、その影響で方向転換することもあるでしょう。
自分の直観だけで…っていう方もいるでしょう。でもその直観が、全く周りの影響を受けず訪れてきた、と言えるでしょうか。多分、人間である限り、周りの影響ゼロは無理でしょう。
人間はもっと複雑だ…というのも幻想ですね。結構単純で、プログラミングされたことしかやらないロボットと大差なかったり、します。それは「自動的反応」なので、そこには思考が起こる隙もなく、完了される。
そういう類のことに意識的になる、ことが重要なんでしょう。
私たちは他の人と違っていたい、と同時に、同じでいたい。私たちはみんなとは違う。ただし、ほどよい具合に。
(アンダーラインは引用者による)
同一化と差別化
の波を行ったり来たり、漂っている私たち。
社会は海です。時には泳ぎ時には流され時にはぷかぷか浮いている。海は変わらないように見えるけれど、より多くの人が泳いでいる海と、より多くの人が流されている海では、違った海になるんじゃないか?
などと、マーケティング論とは違う方向へ、私の妄想は膨らむのでした。
興味深かったのは、アメリカのサンマルコスで10年以上前に行われた実験結果(p.283)。地元住民の家庭に、グループ毎違うメッセージが書かれた省エネ促進のプレートを届けます。メッセージを受け取る前と後で、どのグループの電気使用量が減少したか、という実験です。
第一グループはお金の節約を強調したプレート。「エアコンの代わりに扇風機を使うと家計の節約ができますよ」と訴えます。
第二グループは環境問題を強調したプレート。「エアコンをやめて扇風機を使うと温室効果ガスの排出を抑えられます」と、環境保護を訴えます。
第三グループは良き市民であることについてのメッセージ。「エアコンの代わりに扇風機を使うと一ヶ月の電気需要が削減できます!未来の世代のために」と社会的責任に訴えます。
結果は…上の三つはどれも効果がありませんでした。
一番効果があったのは、第四、単純に社会的規範を強調したメッセージ。つまり、その地域に住むほかの人々が何をしているかを伝えたのだ。《(略)お住いの地域では77%の住民が、夏のあいだエアコンをやめて扇風機を使用しています。お宅でもエアコンを切って、扇風機を使いましょう》
というメッセージを受け取ったグループが一番節電に成功しました。さらに節電は、メッセージが最後に届けられて数週間経ったあとまで続いたそうです。
ご近所がみんな節電をしていると伝えただけで、それを受け取った人々も節電を始めた
。しかも、この訴求方法は効果があると思うかと事前に尋ねたとき、ほとんどの住民はうまくいかないだろうと答えていたそうです。
想像以上に、他者の存在は自分の行動に与える影響は大きいのです。同時にあなたの行動も、自分が思うよりずっと大きな影響力を持っている、ということ。
あなた自身は、もれなく誰かのインビジブル・インフルエンス
です。
そう認識すると、自分の在り方も変わってきますね。
人生は面白い。
ウェブサイト:古民家で鍼灸@神楽坂/西荻窪〜はり灸 一香堂
Facebook:はり灸 一香堂 - ホーム | Facebook
Twitter:一香堂 (@hitokadoh894) | Twitter
Instagram:https://www.instagram.com/hitokadoh/?hl=ja