一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

『おだやかな革命』に参加しよう

生活クラブ委員向けの試写会で「おだやかな革命」を観ました。odayaka-kakumei.com

監督は、ドキュメンタリー映画よみがえりのレシピ』を創った渡辺智史氏。

何きっかけで『よみがえりのレシピ』を知ったのかは忘れましたが、おそらくVideo Newsマル激で野口さんのタネの話を聞いて、興味が種ブームだったときだと思います。「観たい!」と思ったときは東京での上映は終わっていて、横浜まで横浜キネマ倶楽部主催の上映会へ行った記憶があります。
いっぱいのメッセージ性があるのだけれど、淡々ほのぼのな空氣に満ち溢れていて、でも観終わった後、確実に心の中にタネが宿ったような映画でした。使われていたBGMも可愛いかった。

そして、今回の映画『おだやかな革命』も取り上げているのは「ちいき」。で、軸は自然エネルギーです。 

始まりの方に出てくる、行き先のない汚染土が積まれた飯館村の景色。

積み上げられた汚染土のそばでお墓参りをしている小林さんご夫婦。
震災前の飯館村と移住先でも、和牛と稲作をやっていた小林さん。会津電力の社長、老舗酒蔵の旦那(佐藤彌右衛門氏)に感銘を受け、ご自身も飯館電力を立ち上げられました。

東日本大震災という大災害から芽吹き、被災地の自立を目指して立ち上げられた新電力会社、会津電力飯館電力

福島の風景が出てくると、いつも思い出される風景があります。
南相馬市へアロマのボランティアに行ったとき、バスから見えた風景。春の日に照らされた田んぼ、果樹、畑、山々。目で見れば、うららかで平和でキラキラしているこの場所が、実は汚染されている、という事実。「放射能って本当に見えないんだ…」と、至極当たり前のことを心底実感した、車窓からの風景。

そして、その美しい風景とセットで湧いてくる「汚したのは私たちだ」っていう苦くて痛い思い。

この映画でも描かれていますが、東日本大震災はやはり大きな転機。一人ひとりにとっても、地域にとっても、社会全体にとっても。

もちろん私自身にとっても。いろんなもの(自分も含めて)がガラガラ崩れ、いろんなものが目の前に突きつけられ、 いろんなものを捨て選び組み立てなければならない必要がありました(今も継続中)。

映画は、生活クラブの電気の共同購入のことも、かなりの時間取り上げていました。会津と飯館からも、生活クラブエナジーは電気を購入しています。

生活クラブの風車がある秋田県にかほ市との交流。電気購入だけに止まらず、地元の特産品を共同開発・購入しています。生活クラブのトマトケチャップの原料になる加工用トマト栽培も交流の一環です。

上映後に渡辺監督がお話されていたように、ローカルだけをクローズアップするだけだと、都市部の人たちにとっては遠い話になってしまう。生活クラブと生産者(映画ではにかほ市と米の生産地の遊佐)のつながりを紹介することが、都市部の人たちにとって一つのヒントになるのではないか、とのことでした。

その他、映画で取り上げされていたのは・・・

岐阜県石徹白での、平野さん家族と地元住民が生み出す、懐かしくも新しい変化。
ここでも村世帯が出資した小水力発電が未来への風を起こしています。

政府主導で進められていた平成の市町村合併のなか、合併はせずに、村として自立していくことを決めた岡山県西粟倉村。豊富な森林資源を生かした地域再生を進めています。村での循環型経済は、懐かしくもあり新しい。

日本のあちこちに起きている「おだやかな革命」は、誰もが未来の創造者であることを、さまざまな形で見せてくれています。

映画を観たあと、私のようで私でない声が何度も問いかけてきました。

「あなたはどんな未来を作りたいの?」

映画『おだやかな革命』東京での公開は、2月3日よりポレポレ東中野にて。初日に開催されるマルシェでは、映画に出てきた石徹白洋品店石徹白の無農薬野菜が出店されるそうです。

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人生は面白い。