一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

がんと漢方

前回のブログに引き続き、がん関連の話題を。

時々のぞいているCareNetで「がんと漢方」について、国立がん研究センター研究所がん患者病態生理研究分野長の上園保仁氏インタビュー記事 (2013/2/28公開)がありました。

2012年に実施された、がん診療連携拠点病院388施設と緩和ケア施設を有する161施設の緩和ケア担当医対象のアンケートをよると、がんの症状緩和にすでに漢方薬を使っているという医師は64%、今後新たに使いたい症状があると答えた医師は71%だったそうです。

どんな症状に漢方薬を使っているかをみると、痺れ、だるさ・倦怠感、せん妄が多くを占めていました。また、漢方薬を選ぶ際の重要項目として、症状緩和、終末期のQOL向上、薬自身に副作用がない等が挙げられています。

こちらで挙げられていたメリットは二つ。一つは抗がん剤の副作用軽減、もう一つはがん終末期特有の諸症状の軽減です。

アンケート対象者が「緩和ケア担当医」なので緩和ケアに限るのでしょうが、64%という数字は想像以上で驚きました。

そもそも漢方は煎じ薬で、医師(漢方医)が診立て、患者に対してオーダーメイドに処方するものです。同じ病名、症状であっても、その患者の状態、体質等によって処方も変わってきます。

ちょっと敷居の高い漢方が、日本では標準的処方を元にした漢方製剤ができて、より身近で誰でも使いやすくなったのではないでしょうか。漢方製剤のおかげで(現代医学の)医師にも受け入れやすく、日本の病院で漢方が広まった、という話を以前聞いたことがあります。
ツムラ様様、ですね!

このインタビューで上園氏が挙げた課題も、伝統的な理論を使える人以外は処方しにくいので、漢方医でなくても使えるという状況にならないと漢方薬は広がらない、というご意見。

より広がるには、一般化、標準化が必要なんですね…

とはいえ、漢方製剤と本当の「漢方薬」の違いはありますから、「漢方製剤が効かない」漢方薬が効かない」であること、認識しておきたいですね。

こちらの漢方医のサイト、参考になります。

www.higasa.com

www.higasa.com

 

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