何の実践も必要とはされません。あなたは既に常にそこにある無限の「真如」(Suchness)のなかに安息しているのです。それはあなたの意識そのものでもあります。だから、ただ安息してください。努力を放棄してください。ただ、気づいてください。意識のなかにある無限の永遠の空間を。それはあらゆるものが立ち上がる空間です。安息するのです。たとえそれが短い間だけつづくものであるとしても心配することはありません。そのひろがりのある空なる今という意識に安息するのです。たとえそれが短い間だけつづくものであってもいいのです。意識のなかに安息しつづけてください(もしくは、自分が既に意識のなかに安息していることに気づいてください)。それがあらゆる瞬間において永続的に明瞭なものとなるまで。
永続的に明瞭になるものとは何でしょうか?
それは無であり、すべてでもあります。
ただこれだけです。
それについては何一つ言うことができないものです。
あるということ。
スピリット。
あなた。
これ。
常なるもの。
すでにあるもの。
今。
そうなのです。
今読んでいる『実践インテグラル・ライフ―自己成長の設計図』の「7 スピリット・モジュール」、一番最後に出てくる一節である。
電車のなかで読んでいたところ。
どこから語りかけているようなこの文章に、奥深いところのいる自分が、ふっと起き上がってきた。
静かで全てを見ていて全てを包み込んでいる自分がじわじわと表面に現れてきて、深い呼吸をした。
いつもの自分も、その奥から現れてきた自分に包みこまれ、大きく静かに波打っていた。
「これが、意識のなかの安息?」
いつもの自分が、問いながら涙を浮かべていた。
その問いもだんだんと遠くに消えていった。
今朝訪れた、白昼夢である。