この週末は、清里でBIPSのプレトレーニングに参加してきた。
今回の講師は、イタリア人のモーリッツィオ・スチューピージア(Maurizio Stupiggia)というバイオシステミックス学派の心理療法家である。
バイオシステミックスは、ウィルヘルム・ライヒを源とするボディサイコセラピー(身体心理学)の一派であり、神経生理学とシステム理論から成り立っているのが特徴とされる。
私のからだに眠っていた古い感情や関係性のパターンが、浮かんできた3日間だった。
馴染み深いものも、今まで感じたことのない新しいものも。
からだは、記憶している。
忘れてしまった思い、表現することをやめた感情。
それらは、まだ私が子どもだった頃のこと。
子どもは生きるのに、大人からの保護が必要だ。
保護者である大人たち(親)に見捨てられないように、子どもは無意識にある戦略をとる。泣くことをこらえたり、大きな声で笑うのをやめたり、じっとおとなしくしたり。
抑圧した感情や、戦略によって築いた関係性は、知らないうちにからだに記憶される。
からだはそれらを隠すように、固く緊張する。
そして、すっかり大人になった頃には、からだに隠されたことなんて忘れてしまう。その存在すら認識されない。
大人になった今でも、忘れ去られた感情や関係性は、私達の表情や姿勢、からだつき、動作を作っているのだ。
Body ⇆ Mind ⇆ Relationship ⇆ Body
BIPSのに来ると、いつも思う。
皆、それぞれ傷を持っているのだ。傷を持ちながらも、生きている。
そして、その傷に向かい合うと、今までよりもさらに輝いているその人が現れる。
それはとても美しい瞬間である。
だが傷に向かい合うには、チャレンジが必要だ。時間がかかる場合もある。
それでも、その大変さを補って余りあるものが、体験として確かに自分の中に残る。
そして、今までより自由で大きな自分に出会えるのである。
最後に3日間のトレーニングに参加した体験を絵に描いた。
絵を描きながら出てきた言葉は、「私は、あらゆる色の関係性を楽しむのだ!」
モーリッツィオのように、常にユーモアを持って楽しもう!