(前回より続き)
エネルギーに満ち溢れ、2日目は終わった。
夜、ふと気がついた。
プロセスは、既に、アキームのデモを見ているときから始まっていたのだ。
ブレスワークのデモは、とても静かだった。
クライアント役の参加者から感情が出るわけでもなく、ただただ淡々と、時間だけが過ぎていった。
明確に分かる変化が見えず、ある意味、デモンストレーションとしては地味なものだった。
しかし、アキームは時間をかけ、丁寧に行った。
クライアントとともに、今に居続ける姿勢。そして、とても愛にみちた空気だった。
私はそれを見ながら、目に見えない愛の空気から確かに影響を受けていた。
アキームは言った。
「全ての人が感情を表現するわけではない。感情を通さずに、ポジティブのエネルギーに変容させることができる人もいる。」
「感情を出さないからといって、簡単にブロックがあると決めつけてはいけない。セラピストエゴの考えはやめましょう。」
感情に出ないからといって、プロセスが進んでいないというわけではないのだ。
私も、セラピストエゴの餌食となっていたらしい。
何の評価、期待もなしに、その場にいる。
言葉で言うのは簡単だが、それがいかに難しいことか。
デモを見ることが、浄化につながる。これは、発見だった。
普通、デモは、見て手順を覚えるものと思われている。
確かにそうなのだが。
素晴らしい師は、見ている人までも癒したり進化させたりするデモを行えるということか。
これってスゴイ。
そしてまた、ワーク後、通訳の史子さんに言われた言葉を思い出していた。
「2年前の、クリスチアンとのデモと同じ顔をしている。
これがきっとあなたのコアエネルギーなんだろうね。
それをもっと表現しなきゃ!」
本当だ。
こんなに素晴らしいエネルギーが私の中にはあったのだ。
それは常に息をして、表現されたがっている。
いろんな人が言ったり書いたりしている言葉「すべては自分のなかにある」
そして、私の中にも確かにあった。
そして、皆の中にもある。
自分の中の光を見つけずに生きるなんて、本当にもったいない。
「自分はダメだ」「もう生きている価値がない」
自分のどこを見て、そう言うのか?
そう言うのなら、もっともっと自分の中を掘ってみれば、いい。
「自分はダメだ」と言い続けた時間と同じだけ、自分の中を見てみよう。
自分をいじめる時間を、自分を探索する時間にしてみたら・・・
絶対、そこには自分だけの“ダイヤモンド”が眠っている。