hitokadoh姐さんの身辺雑記

人生は面白い。一香堂のはり灸師、あれこれ綴ってます。

菌が生きててこそ味噌だよね

前回は、練り製品の原料であるすり身について書きました。

今日は味噌について書きます。

味噌は、大豆と米または麦、塩、そして麹(こうじ)で作られる発酵食品です。
「味噌は健康にいい」と言われていますし、実際そのことを示唆する研究・論文も出されています。
miso.or.jp
www.ncbi.nlm.nih.gov

欧米においても、秋月辰一郎医師の著書英訳版により「原爆症に効果的」だと知れ渡り、チェルノブイリ原発事故後ヨーロッパで日本の味噌が飛ぶように売れたそうです。

長崎原爆記―被爆医師の証言 (平和文庫)

長崎原爆記―被爆医師の証言 (平和文庫)

 

こんなにいろいろな効能がある味噌、日常的に食べたいですね〜。お味噌汁もっと飲もっか〜って思いますよね。

では、今食べている味噌は「本当の味噌」でしょうか?…ってことですね。
今私が食べている味噌にはちゃんと菌が生きているか?…ってことですね。

ちゃんとした「味噌屋」、樽入り味噌を量り売りしているようなお店で購入されたならば、おそらく大丈夫でしょう。自家製味噌も問題ないです。生きている味噌です。

注意が必要なのは、スーパーに陳列されている真空パックの味噌です。
味噌の菌は生きているので呼吸しています。生きている味噌をただ真空パックしたら、袋が膨らんできます。
だから「空気穴が付いている味噌を買え」と以前聞いたので、そういうパッケージの味噌を選んでいました(そういう味噌は少しお高めですが…)。

その後生活クラブに加入しデポーで買うようになったら、「穴」付きパックの味噌が見当たらないのです。味噌は冷蔵エリアのみに並んでいて(時々出るビニール袋に入った量り売り味噌はテーブルに置かれています。)それらは全部空気穴なしのパッケージ。

なぜ、生活クラブには空気穴付きの味噌がないのかな?
その疑問が、生産者のお話で解決しました。
アルコールで菌を眠らせた状態のものを冷蔵貯蔵で販売している、のですね。だから消費材の味噌を常温で置いていたら、袋は膨らんでくるそうです。実験好きな方、やってみてください!

基本的なことですが、白みそと赤みその違い教えていただきました。
単に熟成期間の違い、なんだそうです。

時間の経過と共に、味噌は白→ 赤→ 黒と変化していきます。
白味噌の代表格、西京みそは熟成1ヶ月ほど。白味噌好きな方は、お好みの味になったところで冷凍保存すれば、ずっと白味噌が食べれます。
じゃ、どこまでが白味噌で、いつから赤味噌になるか?
それは、ただ生産者が決めるだけ。発酵期間についての決まりはないそうです。

私の驚きポイントは、「だし入り」味噌は死んだ(発酵が進まないっていう意味で)味噌、ということ。
かつて食べてました…「〇〇昆布だし入り」。「昆布だし入っているんだから、体にもいいんじゃない?」なんて思ってました!広告文句に騙されてましたわw

最近は、ペットボトルに入った味噌が売れているそうですね。
www.oricon.co.jp

果たして、これは「味噌」と呼んでもよいのでしょうか?どうみても「発酵食品」ではなさそう。「味噌味」調味料って感じです。

「肉を味噌漬けにすると柔らかくなる」と言います。これは、味噌中の麹菌が出す酵素でタンパク質が分解されるから、です。
「味噌に漬けとくとお肉柔らかくなるから〜」とか言って、漬けておく味噌に生きている菌がいなければ肉は柔らかくなりません、残念ながら。単に味噌味のお肉が食べたいのであれば、ペットボトルでもだし入りでも問題ありませんけど。

味噌は発酵させるものですから、発酵・熟成期間は必要です。となると作っても待たなければならない、すぐ売れない、という状況があります。生産者にとって、これは効率悪いです。

発酵のプロセスは菌次第です。発酵時間も温度・湿度によって微妙に変わります。仕込む樽(場所)が違えば菌も違います。なるべく同じになるよう管理しても、全く同じってわけにはいきません。菌は生きてますから。

味も微妙に違ってきます。マルモ青木さんも、時々お客様から「今回の味噌は前と味が違うけど」と言われるそうです。

味が違う、のは「生きている」証拠でもあるのです、が。

現在だと「クレーム」にもなるんですよね…
生産者にとってはクレームは避けたい、そのために、いつでもどこでも全く同じ味にしなければ!…となると、生きている菌は難しいし面倒扱いされ、結局、化学調味料使っておけば同じ味になるから安心、てな具合になっちゃうのだと思います。

氣がつけば、だんだんと「生きている」食品は少なくなり、さらに、私たち自身が「生きている」味を知らなくなっていく・・・という若干ホラーなスパイラルができつつあるのかもしれません…

同じ「発酵」食品であるワインは「産地によって味が違う」「同じワイナリーでも年によって味が違う」とか、割と周知されていますよね?

同じく味噌でもそういう事が一般的になるといいですね。

みそ健康づくり委員会のサイトには、全国みそ屋マップなるものがあります。ご近所のみそ屋さんから、生きているお味噌を調達してみましょう!

菌でググっていたら、菌のマンガ(…なのかな?)ありますね。
morning.moae.jp

そういえば、以前甥っ子たちが「かもすぞ!」とかましまくってたことがありました。このアニメのことだったんだ〜と、今になってわかりましたw。遅すぎっ!

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最後は、明太子。 

 

人生は面白い。