一香堂(ひとかどう)の身辺雑記

人生面白がろう😆一香堂はり灸師@神楽坂の雑記帳

『仁光の受難』と「世の中は色気で動いている」説

Twitterで最近、仏教筋の方々をフォローしたおかげで知りえた映画『仁光の受難』、観に行ってきました。

ninko-movie.com

予想裏切らず、面白かったです。このクオリティで自主映画、素晴らしいです!金かければいいものができるって訳ではないんですね〜。

何から何までが、ちょうどいい感じ。いい塩梅ってやつです。

演じている役者さんたち、ナレーションの声、音楽、実写と浮世絵風アニメーションのバランス、エロスと妖さと可笑しさの加減、映画の長さも。

どなたかのコメントに「おっぱいがいっぱい」とありましたが、おっぱいだけではありませんw。仏教の世界観も垣間見えますよ。
観終わったあとは、スッキリした感じでしたが、時間が経つにつれ、「結構深いな〜」とじわじわ来てます。かつてのテレビ番組『まんが日本昔ばなし』の雰囲気も漂わせていますね。

印象的なシーンは、山女に股がられた仁光が「致し方ない」と何度も言って(お経のようにも聞こえた)吹っ切れたように身を起こすところ。
実は存在していたのにそれを無きものとしてきた、仁光の欲望の力は、妖怪(あやかし)の山女さえも滅ぼすというパワフルさ。
「欲望は悪だ」と決めつけ、それを無きものとして認めず蓋をすると、ただの欲望は魔物に変身していくのでしょうか。

「致し方ない、致し方ない」しばらく、ぐるぐる回ってました🌀

この映画観て思い出した話があります。

数週間前、ある友人が語った「世の中は色気で動いている」説。

カルティエ某店で購入した商品に購入後数ヶ月で不具合があり、そのクレームと修理の件でお店に行ったときのこと。
その席に現れた店長は、「さすが一流ブランド」と言わしめる風貌と物腰の持ち主で、彼女が言うには「色気が半端なかった」そう。 
彼と話をしているうちに、「私ったらこんなことでクレームしてお恥ずかしい💦」(実際の言葉はこんなじゃなかったけど、ニュアンス的に)みたいな氣分になったそうな。
そのとき「世の中は色気で動いている!」と悟ったって。
その話を聞いた当初は「色気で動くか〜??」と彼女の説に同意しかねましたが、案外、人間って単純なもので、あながち嘘ではないかも…と思い始めています。

異常にモテまくる僧侶、仁光とその一流ブランド某店長が、重なって見えました(私は実際その店長を見てないけどね)

新宿の角川シネマで、10月6日(金)まで上映中です。
煩悩について深く知りたい方、おっぱいと僧侶を見たい方 (そんな方がいるかはさておき)は、ぜひ!

 

人生は面白い。