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hitokadoh姉さんの身辺雑記

鍼灸師、心に浮かんだこと、あれこれつづります。

腰痛は身体が原因ではない、そうです!

からだについて

心はなぜ腰痛を選ぶのか

腰痛持ちの人はもちろん、そうでない人も、興味を引かれるタイトルではないでしょうか?

「あなたのその痛みは、心理現象が引き起こしたものです。抑圧された憤怒が原因です。」と言われたら、どう感じるでしょうか?
あり得ない うさんくさい 非論理的

サーノ博士が名付けたTMS(緊張性筋炎症候群、Tension Myositis Syndrome)は「いわゆる病気ではなく、心理的な目的をかなえるために脳が誘発する症状」です。
目的とは何でしょう?
「無意識下の(抑圧された)ある感情に気づいたり向き合ったりするのを避け」るため、「隠しておきたい感情から注意をそら」すため、です。

文字で書くと単純で、そんなことが痛みや疾患の原因になるのか疑わしさ満載という方もいらっしゃるかも。
感情を避けるためだけにそんなことをするのか?身体の痛みのほうがよっぽど大変じゃない?と論理的に考えたりします。
が、そもそも無意識は論理を超えています。しかも、自覚しにくい。(それだけ無意識領域が深淵で広大であるということなのですが…)

身体症状を発生させる「無意識下での憤怒の蓄積」について、「三つの原因が考えられる。」と言っています。
1. 幼少時に発生し、今に至るまで発散されていないもの。
2. 自ら課すプレッシャーによるもの。強迫観念の強い人、完全主義者、善良主義者に多い。
3. 日常生活での実際のプレッシャーに対する反応。

ほとんどの人がTMS予備群とも言えます。

サーノ博士は、「治療の三原則」を挙げています。
1. 身体的要因を否定すること。痛みの原因を身体に求めない。
2. 心理状態を認識すること。
3. その心理状態を受け入れること。

具体的方法としては、以下が述べられています。
「痛みを感じたらいつでも、抑圧された憤怒があるのだなと意識し、その理由を考える」
「脳に話しかける」
「暮らしの中で苦痛に感じていることをすべて書き出そう。……日常生活の苦痛には、結婚や子供のことなど、『幸せ』な事柄も含まれる」
「内省的な時間、もしくは瞑想の時間を毎日もつ」

この方法を見ると、「痛みはメッセージである」ということが思い出されます。
痛みは何かの訴えですから、私はそれに耳を傾けるということをします(最近は鍼することが多いですが)。2番めの「脳に話しかける」というのと似ていますが、話す相手は痛みそのものだったり、痛む部位だったりします。
そうすると、ある過去の場面や、あるいは感情だけが浮かび上がってきます。浮かんでくるものをただ観察していくだけで解消する場合もあるし、追体験が必要な場合もあります。

本には「治癒をもたらすのは感情の発散ではなく、感情の認識」だと書かれており、「原因になっている主な心理的要因を列挙するだけで充分だ。」そうです。「情報を得る」ことで、「心理状態に対する無意識の心の反応を変化させる」のです。

私たちのこころとからだは、「mind and body」とandで結ぶべきではなく、「『心身 mindbody』というひとつの言葉にすべき」で、分ち難くひとつなのでしょう。

本中「付録ー学術的考察」には、心理医療の理論的側面の内容が含まれており、心理学に興味がある方にはさらに面白いかと思います(個人的には、この部分が一番面白かった)。


日本では、「腰痛は<怒り>である」の著者でもある長谷川淳史氏が、TMSジャパンのセミナー、講習会などで、この理論を広めていらっしゃいます。
腰痛でお悩みの方、何をやっても治らなかった方は、試してみる価値ありですね

本を読んだだけで、症状が解消された方もいるようです。読むっていっても、読み方によって違いが出ると推測します。じっくりゆっくり何度も自分の中に落とし込むように読むことが大事かと。読書治療で何か変化があった方、ぜひ教えてください!






人生は面白い。