hitokadoh姐さんの身辺雑記

人生は面白い。鍼灸師、あれこれ綴ってます。

葉室頼昭さんの本

伊勢参りをしたせいかどうかはわからないが、神道への興味が沸いてきて、葉室頼昭さんの本を読んだ。
葉室さんは元春日大社宮司で、その前はお医者さんだった。

ある方のブログで『〈神道〉のこころ』をお勧めされていたので、それを読むつもりだったのだが…本屋で迷い、「いのち」という言葉に惹かれて『神道“いのち”を伝える』を選んだ。
 

インタビュー形式で、易しい言葉で語られているので、とても読みやすい。

新しい発見もあったが、小さい頃祖母から聞いた話を思い出したりして懐かしさも感じた。

「いのち」は「生命」ではない。漢字ではなく仮名のほう。
「いのち」という言葉の本質は、「生きるための知恵」だそうだ。
その知恵で皆生き物は生かされている。その知恵を次の世代に伝えていくことが「いのちを伝える」ということ。

「生きる知恵」と考えると、「いのち」は単に生物ということではなく、生活・文化までも含んでくる。
毎日の生活そのものが「いのち」を生きることだ。
私たちが普通に惰性的に過ごしているときに、実はたくさんの「いのち」が存在している。

そう考えると、日々生活するということは尊いことなのだなぁ。

本の中で語られている西洋医学と日本医学の比較は興味深い。

葉室さんの本によれば、西洋医学では、病氣は実在するという考え方からきているので、実在する病氣を取り除くことが根本だそうだ。

一方、日本人は祓いなんだそうだ。病氣は穢れ=気枯れ、神様からいただいた氣が枯れた状態。
病気は祓って消し去るという考え方。
東洋は、循環があり、その滞りが病氣と捉えるので(かなりざっくりした言い方だが…)、「病ありき」という考え方ではない。

この考え方、治療の方法にも現れている。かなり納得。

葉室さんの本は確かにおすすめ。
私たちが忘れてしまった日本人の遺伝子の記憶がよみがえる本だ。

自らをより理解することで、他者への理解も深まるからね。